昨日までの楽天3連戦は正直言ってあり得ないと言わざるを得なかったです。

最終的にはメヒアに助けられる形で絶望感はうやむやにはなりましたが、冷静に考えて岸の1か月離脱の意味するところは今シーズンの絶望といってもいいでしょう。
と、流石にそこまで飛躍するのは流石に岸ファンの自分くらいかと思いますが、過程まで踏まえるとやはり今シーズンと来シーズンまでは最低でも優勝はおろか育成すらままならない絶望のシーズンを見せつけられそうです。
そう考えると、ここから20連敗くらいして音速で監督交代を狙ったほうが希望なんじゃないかと思ってきます。

前置きが長くなりましたが、本当に今回の1件はあり得ない。Twitterなんかでも散々荒れまくってましたが、この1件で今まで押し込んだものが一気にはじけてしまいました。

まず経緯。今回の中4日ですが理由としては「先発がいない」とかそういう動機ならギリギリ許せました。勿論根底にはバンヘッケン十亀の不調があるからなくはないのでしょうが、今回塩崎ヘッドが明言している理由は下記です。

「5月1日のSB戦に当てるために中4日にした」

この理由をみてはっきりいって「???」と思った人は多いはずです。もうこの時点でアウトでしょう。
確かにソフトバンクを意識するのは当たり前っちゃ当たり前です。前年の優勝チームですから。
ですが4月の1戦に勝つためにするようなことじゃない。目標はあくまで優勝。ソフトバンクに勝つことではありません。
極端な話、全25試合のソフトバンク戦を0勝25敗で終えたとしても、残り118試合を全勝すれば優勝できる確率は十分あるわけです。
にも関わらずシーズン序盤のたかが1試合のために余りにもデメリットの大きい行為をしすぎでしょう。

加えて、チームの序盤としてはメンタル的にもマイナス要素が大きいと見込まれます。ソフトバンクとしては貯金もあるので
対岸で負けるとしても次に切り替えればいいで済むでしょうが、西武としては
「中4日までして岸を持ってきたから勝たなければいけない」
楽天戦では岸を楽させなきゃいけないから打たなきゃいけない」
などシーズン終盤ならいざ知らず序盤に無意味な精神的負荷がかかる気がします。
それだったら、日曜日に光成なり佐藤勇なりを先発させて、「若手に期待している!」とどっしり構えたほうがずっと良いでしょう。
このようなことをして若手の出るチャンスを潰しては、若手としても期待されてないと思って発奮できないでしょう。
これは先日の岡本洋の昇格でも言えると思う。岡本は2軍調整後、あれ程内容が悪かったにもかかわらず、なんと僅か3試合4投球回しか投げずに再昇格しています。
成績だけ見ても今日上がった南川や藤原、宮田あたりを昇格させるべきでしょう。1軍経験があるからといってロクに調整させずに再昇格させるのは、当人だけではなく2軍で成績を残している他のメンバーにも悪影響と言わざる負えない。結局岡本はまた抹消されました。何を見て昇格を決めたのでしょうか?

2013年まで指揮されていた渡辺元監督は、こういった起用はうまかったと思います。いい意味で失敗に寛容というか、1試合を大切にしつつも、若手に任せることで成長させようとする器の大きさが感じられました。申し訳ないが田辺さんや潮崎氏からはそのような気概が感じられない。それどころか首脳陣が試合に対して無関心であったり、戦う前から焦っていたりするような気がします。この時期の首位攻防戦でガタガタするヘッドコーチ。きわどい判定でもロクに抗議に行かない、酷いエラーをしてもフォローも檄も飛ばさないヘラヘラした監督。
現場を分からないファンが何言ってんだって話かもしれませんが、少なくとも渡辺氏の時のほうが試合に対して、選手に対して熱が入っていた気がしています。

フロントについてはもう散々言ってきて改善しないんで期待もしていません。高額外人をとるのもいいですが、コンディショニング、作戦面のデータ分析、メンタル面のフォロー。1億4千万円あったらもっと使い道あるんじゃないんですか? むしろそういう使い道にシフトしていからこそ郭を外国人枠に割くメリットがあるのだと思っていました。

浅村の不振、岸をはじめとした故障者の多さ、追いつけない打線、逃げ切れない投手陣。課題は同じなんだし、選手はそう簡単に特性を変えられないのであればそれは組織としてケアすべき課題でしょう。
岸に2億以上払ってるなら最大限活用すべく故障させないように組織としてコンディション部門を強化すればいい。
浅村は長期不振に陥るときはその殆どがメンタルっぽいんだからそこをフォローできるようにすればいい。
打線が追いつけないのであれば、中継ぎ投手陣に絞って攻略法を研究すべき。
内野失策が多いのならばシフトでカバーするとか方法だってあるはず。際どいプレーにしなければ送球で焦ることも減らせるわけですし。

何の工夫も感じられない。ソフトバンクへの対策にしたって、ロッテの柳田シフトのように汎用性のある対策案を検討すべき。岸がソフトバンク戦負けなしだから当てるとかほざいてたが、別に打たれてないわけじゃなくてたまたま負けが付かないだけの試合も相当数ある。

いい加減見ていて気分が悪いです。田辺さんが悪い人じゃないのは分かるんだけど、監督としてはあまりに適性がない。これは潮崎氏も同じと思う。潮崎氏に至っては元々スカウトがやりたかったのにフロントの采配でむりくりやらされてる所もある。いい加減、OBに拘らない勝てる・気概のある人に采配を振るってほしい。どうしてもいないのであれば渡辺SDに再度監督を依頼してはどうだろうか。

えらい長文になったけど、本当に首脳陣は猛省してほしい。このままじゃ到底納得できない。